患者に聞け

【心臓病】30年間に3度発症「何度も経験して言えることは“緊急事態でも慌てるな”です」

(C)日刊ゲンダイ

 症状が少し落ち着いた後、タクシーで「日本大学駿河台病院」に行き、そのまま緊急入院。冠動脈の狭窄部に「ステント」(金属製の筒)を留置する手術を受けたという。

 8月に退院して仕事に復帰したが、それから4カ月後の12月、生死をさまようことになる。3度目の経験だった。大阪出張からの帰り、東京駅に着いて間もなく、ホームで呼吸困難に陥った。今度は「心不全」である。

「これが最後、命を取られると思いましたね。いつもポケットに『ニトロ』1瓶を携帯していますから、これを舌の上に3滴ほど垂らしまして、タクシーで日大の駿河台病院に行きました」

 主に肺から水を抜くという治療を続け、20日間入院して生還した。

「仕事が多忙で、入院中でも電話を離せない。連日、見舞客も多く、他の患者さんに迷惑をかけないように、入院はいつも特別室になります。ですから、入院費用は個人負担で200万円ぐらいかかる。薬代も月に2万円。大病を何度も経験して言えることは、『緊急事態でも、絶対に慌てるな』が、基本ですね」

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