医師から「前立腺肥大症では?」と言われ、泌尿器科で調べたところ、その通りだったことが判明。薬物治療で前立腺肥大症がよくなるにつれ、便秘も起こりにくくなった。大腸がんも疑い、念のため大腸内視鏡の検査を消化器科で受けたが、それは異常なしだった。
前立腺肥大症は、前立腺の内側の部分が肥大化する病気だ。なぜ便秘が起こるのか。
「前立腺は膀胱の下部にある尿道括約筋の奥にあります。肥大化すると、中央に走っている尿道が圧迫されて尿が出にくくなる。尿がたまって膀胱が腫れると、今度は直腸を圧迫し、便が出にくくなり便秘になるのです」
■脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、脊髄損傷も
Aさんは排尿障害をあまり重く捉えていなかったが、前立腺肥大症、排尿障害、便秘はそれぞれ相互関係にあるのだ。