職場うつ撃退 心折れない「レジリエンス」鍛える3つの裏ワザ

ハードに働いても毎日イキイキ
ハードに働いても毎日イキイキ (C)日刊ゲンダイ

「職場のうつ」が社会問題になって久しいが、「残業代ゼロ」法案が可決されれば、ハードワークに苦しむサラリーマンがますます増えそうだ。しかし、ハードに働いて心が疲れていても、心が折れることなくメンタルを回復させる方法があるという。“3つの習慣”を身につけることで驚異的なメンタル・スタミナを手に入れることができるというのだ。

 キーワードは「レジリエンス」。「逆境力」「復元力」などと訳される心理学用語だが、レジリエンスは筋肉みたいに鍛えることができるという。企業研修などでレジリエンスのトレーニング方法を教えている「なぜ、一流の人はハードワークでも心が疲れないのか?」の著者の久世浩司氏がこう言う。

「レジリエンスの基礎力を身につけることは難しいことではありません。3つの習慣を守れば、誰でもできるようになりますよ」

 具体的なトレーニング法を伝授してもらった。

【1】ネガティブの連鎖をその日のうちに断ち切る

「まず、酒やギャンブル、といった気晴らし方法はダメです。アルコールや賭け事は一時的な逃げとなり、ネガティブな感情の解消となりません。大切なのはイライラしたり、ショックな出来事があったら、『疲労』『憂鬱』『不安』『嫉妬』など自分の感情にラベルを貼るように名前をつけること。その上で、それが単なる自分の思い込みや誤解ではないか、客観的に分析しましょう。杞憂の大半を断ち切ることができるはずです」

【2】ストレスからの「立ち直り」の習慣

「思いがけないピンチや予期せぬ失敗に直面すると、思考停止に陥ったり、一発逆転を狙い、それができない焦りから、ますます心理的な深みにハマりがちです。そうならないためにはベイビーステップと呼ばれる手法が有効です。小さな成功体験を積み重ねることで、『やればできる』と信じる自信、つまり心理学でいう自己効力感を身につけるのです。学生時代の友人や配偶者に相談することも、心の支えとなり効果があります。その際も過度の飲酒は控えましょう」

【3】ときおり立ち止まり、振り返りの時間を持つ

「ハードに仕事しても心が折れることのない人は、過去の逆境体験を振り返る習慣を持っています。週末にひとりで書斎に引きこもり、つらい時期に自分を支えてくれた大切な人のことや、痛い経験から学んだことを思い出してみましょう。次につながる教訓を得ることで『内面の強さ』を身につけることができます」

 これであなたの心も疲れ知らずになれる。

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