パンツがきつくなったら注意 急にせり出たお腹に潜む重大病

短期間の体重増は危ない(C)日刊ゲンダイ

「心不全は心筋梗塞や心臓弁膜症、高血圧などあらゆる心臓病で起きる症状です。心不全で腹水が見られるのは、右心室の機能が衰える右心不全の時で、静脈がうっ血し、全身に血がたまります。血液の巡りが悪くなるため栄養が行き届かず、疲れや脱力感があり、手足が冷たくなります」

 ほかに腹水がたまる病気といえば腎不全、膵炎などがある。もっとも多いのは肝硬変だ。

「お酒の飲み過ぎやウイルス感染、慢性肝炎などにより、肝細胞の周りに線維性隔壁ができて肝臓の組織が硬くなり、肝機能が失われる病気です。肝硬変になると肝臓で作られ、血液中の物質移動や体液濃度の調整をするアルブミンが減少。水分が流れ出て腹水がたまりやすくなるのです」(都内の内科医)

 肝硬変が末期を迎えると、本来なら肝臓で無毒化されるアンモニアなども血管を通して脳に運ばれ、肝性昏睡という意識障害を引き起こす。こうなると、ほとんどの人は助からない。

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