論文あった スマホやPCの「電磁波」で精子は元気を奪われる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 スマホや携帯電話、ノートパソコンなどの電子機器を使うと、電磁波の影響で精子がダメになる――。職場や酒場で時々耳にする都市伝説だが、これをまじめに研究した論文が存在するのをご存じだろうか。

 アルゼンチンと米国の共同研究で「生殖と不妊」という医学雑誌に2012年に発表されたものがそれ。健康な男子の精子サンプルを取り、Wi-Fiに接続しているノートパソコンから3センチの場所に置き4時間電磁波の影響を受けたものと、電子機器のない別の部屋に置いたものを比較した。

 その結果、生存率では差がなかったものの、運動率ではノートパソコンを近くに置いた群は68.7%に対してパソコンを置いていない群は80.9%と統計学的に偶然とは言い難い差があった。また、ノートパソコンを近くに置くとDNA断片化も引き起こすことも判明した。

 これは、男性不妊の原因を調べたものではない。しかし、子作りを考えている人はノートパソコンやスマホを膝の上に置いてメールやネット検索しない方がいいかもしれない。

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