頻尿に効く意外な薬 ポイントは「必要時だけ服用」と医師指摘

頻尿の原因はさまざま(C)日刊ゲンダイ

 石井院長は、乗車、会議、映画や舞台鑑賞など、限られた時間や条件で困る頻尿・尿意切迫の患者に種類の違う薬を予防的に飲んでもらい、効き目を比較検討した。具体的には、抗コリン剤、ロキソプロフェン、抗うつ薬だ。

「『満足』と答えた患者はロキソプロフェンで7割、抗コリン薬で4割。これらの頻尿と尿意切迫には抗うつ薬が処方されることもよくありますが、私の調査では、満足と答えた人はゼロでした」

 ロキソプロフェンは服用した時だけ腎臓での尿の産生を少なくし、膀胱容量を増加させる。しかも、服用30分で効果を発揮し、4時間ほどは作用が持続する。

「頓服的に使えば、消化器症状や腎機能障害によるうっ血性心不全などの副作用も見られませんでした。私は、限られた時間や条件の頻尿、尿意切迫には、検査などで安全性を確認した上で、頓服として、ロキソプロフェンを勧めています」

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