従来治療薬には弱点が 「逆流性食道炎」克服3つのポイント

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「PPIで治療を行い、十分に効かなければ、内視鏡でほかの疾患を調べ、やはり逆流性食道炎だと判断すると、PPIの量や投与する回数を増やす。症状が続けば、さらに量や回数を増やします」

 しかし残念ながら、逆流性食道炎の治療を受けているのに、苦しみが続く人が少なくない。三輪教授が2010年にPPI服用中の逆流性食道炎の患者117人の調査を行ったところ、患者の約3人に2人が、週1回以上、逆流性食道炎の症状が出ていた。「毎日」と答える人も12%いた。

「PPIは最大効果を得るまでに3~5日間かかる上、夜間の酸分泌を十分に抑制できません。また、遺伝的に持つある酵素の働きで薬の代謝スピードが異なり、PPIが非常によく効く人とそうでない人とがいる。そんな3つの弱点があるのです」

■従来品をカバーした新薬は治癒率向上

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