従来治療薬には弱点が 「逆流性食道炎」克服3つのポイント

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 では、逆流性食道炎の苦しみから逃れるには、何を知っておくべきか?

 まずは、最近発売された新薬「P─CAB」だ。

「これまでにない機序を持つPPIで、既存の薬の3つの弱点をクリアしています」

 開発した武田薬品工業によると、逆流性食道炎のグレードC・D(A~Dの4段階に分類。Aが軽く、Dが重い)に対しての、既存のPPIと新薬の比較試験では、投与2週間目で既存の治癒率が63%、新薬が88%。4週間目では既存80%、新薬96%という開きが出た。

「既存の薬で適切な治療を行ったのに効果が見られなければ、新薬を使うという手もあります」

 次に、減量や生活習慣の改善をきちんと行っているかどうか。

「逆流性食道炎は体形や胃の形が発症に関係しています。肥満、胃酸の逆流を起こしやすい早食い、食べてすぐ寝るなどの習慣を改善しなくては何度も再発します。薬だけでは、逆流性食道炎の症状を完全になくすことはできないのです」

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