老化早める物質「AGE」は食事の工夫で蓄積量が抑えられる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ヨボヨボのオジサンにはなりたくない。そう思っている人は血管や皮膚の老化を早める老化物質「AGE」に注意したい。体内に蓄積すると、動脈硬化、糖尿病、がん、アルツハイマー型認知症といった病気になるリスクもアップする。老化研究の第一人者である久留米大医学部教授の山岸昌一氏に詳しく聞いた。

 中高年になると、徐々に体の衰えを感じるようになる。ただ、老化の進行には個人差があり、高齢になっても若々しい人もいる。こうした差を生んでいるのが、近年発見された老化物質「AGE」なのだ。

「AGEは終末糖化産物とも呼ばれ、糖とタンパク質が加熱されることによって結合した物質です。体内にたまると、内臓、筋肉、血管、脳など体中のタンパク質の働きを低下させます。AGE化したタンパク質は、細胞表面のAGE受容体と結びつき、炎症や臓器の障害を引き起こします」

 心臓や神経の細胞は、生まれてから死ぬまでほとんど入れ替わらないため、AGEの影響を強く受け、アルツハイマー型認知症や心筋梗塞といった病気を引き起こす可能性が高まる。

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