宣告後では手遅れ 「糖尿病」は発症前の生活改善で“自衛”せよ

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

「膵臓はすごく頑張る臓器で、一生懸命働いてインスリンを必要なだけ出そうとします。この期間は10年くらいあります。しかし、インスリンを作る細胞が過労死するため、徐々に膵臓が疲弊していき、糖尿病を発症する3年くらい前から分泌が減少していきます」

 個人差はあるものの、糖尿病の“スタート”は、血糖値が基準値を超える十数年前から始まっている。

 糖尿病を宣告された時には、膵臓の機能は正常時の2分の1ほどになっているのだ。

「細胞の数も半分ほどに減っているので、この時点から治療を始めても、これ以上悪くならないように維持するのがせいぜい。“治す”ことはほぼ不可能です。そして、血糖値を高いままにしておくと、さらに機能は低下していきます」

■初期段階の生活改善は“ゆるゆる”でいい

 重要なのは、初期の段階で生活改善に取り組むこと。ほとんどの人が薬を飲む必要はなく、合併症の発症を防げるという。

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