作家・山本一力氏が語る「ノルディックウオーキング」の魅力

「自分の足が“乗り物”」と語る山本一力氏(C)日刊ゲンダイ

 ノルディックウオーキングを始めてから、上り坂が大好きになった。上ると本当にうれしくなる。このために行っているのが熱海で、神楽坂よりきつい傾斜が延々と続く。

 熱海はどこもいい。山だと自然破壊の問題があるが、熱海は舗装された山道で車もそんなに来ないから、最高なんだな。十国峠に続く道に何度か泊まった宿がある。この間は3泊し、朝に下って上って、昼飯の後も下って上って、夜も電気をつけて下って上った。温泉との相性も本当にいい。ブンブン上り下りをやって、湯につかって体をほぐし、翌日も上り下り。最高の贅沢だよ。おかげで血圧も低く、体に悪いところはどこもない。

 もうひとつ、この3~4年ハマっているのが、時速4キロで走るスロージョギング。これも最高だぞ。歩くヤツよりものろいくらいだから、くたびれない。

 俺も67歳だから、無理はできない。自分の中で、これなら続けられるな、というのをやる。だれかと競争しようという気持ちが少しもない。そういうのが一番幸せなんだよ。俺とかみさんの“乗り物”は足。「足に乗っていこう」ってのがさ、俺たちの合言葉なんだな。

3 / 4 ページ

関連記事