今井雅之さんは末期告白…「大腸がん」は検診と食事で防ぐ

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 今年のがんは「大腸がん」が最多――。こんな予測が発表された。国立がん研究センターが発表したもので、今年、国内でがんと診断される人を98万2100人と予測。そのうち最多は大腸がんの13万5800人で、以下、肺がん(13万3500人)、胃がん(13万3000人)という順だ。4月30日は、俳優の今井雅之(54)が会見で、末期の大腸がんであることを明かした。

 気になるのは昨年の予測で3位だった大腸がんが胃がんと肺がんを抑えて1位に躍り出たこと。大腸がんの増加については日本人の食生活が欧米化し、肉食が増えたことが原因といわれるが……。

「それは仮説であって、はっきりした原因は分かっていません。ただ、便秘を放っておくと大腸がんになりやすいのは事実です」とは世田谷井上病院理事長の井上毅一氏。

「大腸がん検診が普及し、検査機器の精度が上がってがんを発見しやすくなったのが増加の要因でしょう。大腸がんは60代で発症する人が多い病気。S状結腸と直腸にできるものに大別でき、多くは大腸ポリープががん化します。便秘と下痢を繰り返したり、お腹が張って痛みを感じる、ガスがたまる、血便が出るなどが前兆。腸内に便がたまり空洞が小さくなったため、大便が細くなることもあります。こうなったら重症なのですぐに医者に診せてください。検診は内視鏡だとがんを見逃す可能性があるため、まずは腸のレントゲン検査をお勧めします」

 ステージ1での早期発見が重要なのは言うまでもない。

「お腹の調子が悪い人は年に1回は検査が必要です。がん家系の人は年に2回受けるくらい用心してもいいでしょう。肉を食べるときは必ずその倍以上の野菜を食べること。便秘がちの人は病院で処方された下剤を飲んでスッキリすることです」(井上毅一氏)

「おかしいと思ったらすぐに検診」を心がけたい。

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