患者に聞け

【脳血栓症】 気づくのが遅かったら脳梗塞になっていた

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「医師の説明では、私の場合は血栓の程度が小さかったようです。これが大きく完全に血管が詰まってしまうと、酸素や栄養が供給されず、脳梗塞という病気になってしまう。こうなると、治療を行っても言語障害や手足に後遺症を残してしまうらしいですね。いやほんと、初期の段階で気がついてよかったですよ」

 脳血栓症の初期症状は、舟橋さんのように軽い言語障害のほか、めまい、立ちくらみ、手足のマヒが起こる。食事中に箸を落としたり、頭痛なども伴う。

 治療にはカテーテルを使用した手術もあるが、舟橋さんは1週間入院し、血栓を溶かす薬の投与が行われた。

 高齢者の場合、こうした症状が起こると老化現象が原因と思い込み、つい見落としてしまう病気である。

「どうも普段の主人とどこか違うという妻の指摘が、私を助けてくれました。これは妻の功績で、退院後、夫婦仲がよけいに良くなりましたよ」

 舟橋さんは妻への感謝を口にした。

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