知っておきたい「胃ろう」の現実 “拒むチャンス”は一度だけ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 結局、Yさんは意識が戻らないまま胃ろうによる延命治療が3年も続いている。チューブから栄養が補給されているため、顔はふっくらして色つやもいいという。

「胃ろうに対する正解はひとつではありません。だからこそ、もしもの時にどうしたいか、老親や自分の家族としっかり話し合っておくことが大切です。肉親が急に倒れた場合、動揺して頭が真っ白になり、『どんな形でもいいから助かって欲しい』と考える人がほとんどです。いざそうなった時に選択が変わるとしても、事前に話し合っておけば、『こんなはずじゃなかった』と後悔することは減ると思います」(山本医師)

 決して他人事ではないのだ。

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