だが、年が明けた今年2月、三たび心臓の周辺がチクチク、ズキズキと痛み出し、発汗や食欲不振、不眠の症状などが続いた。
自称「健康オタク」の会社の同僚に相談してみると、「ひょっとしたら狭心症かも知れません。大きな病院で一度、精密検査を受けたらいいですよ」とアドバイスされた。慌てて地元の総合病院の内科に駆け込み、血圧、不整脈など「心臓」に関する検査を受けてみた。医師の診断は意外なものだった。
「血圧も正常だし、少なくとも心配する狭心症ではなさそうです。『心療内科』で、もう一度受診してみてください」
問診に始まり、再び、血圧などの診察を受けた。その結果、ようやく「心臓神経症」との病名を告げられたという。
狭心症や自律神経失調症、心不全などの病気と間違われやすい「心臓神経症」は、精神的な葛藤を要因とする「心の病気」である。正確な原因はまだ不明とされるが、日常生活上の不安感や疲労、精神的ストレスがこの病気を招く。
患者に聞け