また、異常な構造に変化すると本来の機能とは全く別の毒性をもって神経細胞そのものを死に至らしめるという。
「これまでアルツハイマー型認知症の主犯は老人斑のもととなるアミロイドβと呼ばれるタンパク質が有力でした。最初にアミロイドβが細胞の外に蓄積し、それが原因で細胞の中にタウが蓄積する。その結果、神経細胞が死に絶え、認知症が発症すると考えられてきました」
ならば、脳内のアミロイドβを除去すれば認知症は防げる、そんなコンセプトで世界中の学者や製薬会社が認知症治療に取り組んできた。しかし、複数の研究でアミロイドβの量を減らしても認知症の進行は阻止できなかった。
「つまり、アミロイドβの蓄積は認知症の症状やその進行とはあまり関係しないのです」
■実験ではポリフェノールやカテキンに抑制効果