医師選びは目的を押さえて 「後悔しないがん治療」3つの要点

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 本来は、前出の通り“共有”であるべき。「この治療は副作用が強い。やるかやらないか、次までに決めてきてくれ」と決定権を患者に委ねる医師は避けた方がいい。

■緩和ケア

 さらに、緩和ケアについても知っておかなくてはならない。

 緩和ケアというと、「打つ手がなくなった時に受けるもの」と考えている人が多い。しかし、これは間違い。緩和ケアはがんと宣告された時から始まるもので、病気に伴う体と心の痛みやつらさを和らげるのが目的だ。

「緩和ケアは“第4の治療”です。その効果は、さまざまな研究で実証されています」

 151人の手術適応のない肺がん患者を「化学療法のみ」と「化学療法+早期からの緩和ケアチームによる月1度以上のサポート」に分けた研究では、QOLの向上、うつ症状の軽減、亡くなる60日以内の化学療法日数の減少、生存期間の延長の効果があった。

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