夏の肌の“かゆみトラブル” 「あせも」じゃなくて「汗あれ」疑え

女性は“風を通す服装”であせも予防できるけど(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 あせもは、急激な発汗で汗管が閉塞し、汗が詰まって水疱ができた状態。急な発汗を避けることが対策になり、かかずにおけば数日で自然治癒する。

 一方、汗あれは、乾燥や間違ったスキンケアが原因。原因を取り除かなければ、何度も繰り返すことがある。

「正常な皮膚はバリアー機能があるので、汗をかいてもその成分は皮膚の表面上にとどまり、時間がたつと蒸発します。ところが、乾燥や間違ったケアで角質細胞が傷んで隙間ができると、汗に含まれるアンモニアや塩分などの成分がその隙間から体内に入り込み、刺激になって肌があれ、チクチク、ピリピリしたり、かゆみが生じます」

 いくらかゆくてもかきむしるのは、絶対にNGだ。「イッチ・スクラッチサイクル」といって、かくことで皮膚の表皮細胞が傷つき、修復するためのサイトカインが放出され、皮膚炎が悪化し、かゆみが増す。サイトカインによって、かゆみを増幅する仕組みである軸索反射も起こる。かゆみの“負のスパイラル”が生じる。

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