一つ一つのリスクは大したことがなくても、ストレスや怒り、悲しみなどのはけ口として、ある時、そのうちのいくつかが重なると、血圧がホップステップで上昇。いつものベースラインより高くなるから危ないのだが、ちょっとした運動が引き金になることもあるという。
「電車やバスへの駆け込み乗車、孫や子供の運動会に参加して走ったときです。何げない運動ですが、睡眠不足や仕事のイライラがベースにあると、リスクが重なり、大したことない運動でも血圧にとってはトドメになるケースがあります」
血圧の急上昇で、血管の内側にある“血栓の卵”に傷がつくと、その傷口をふさごうと“カサブタの材料”が集まって大きな血栓ができて、血流を遮断する。
その“血栓の卵”は、コレステロールでできている。急性心筋梗塞を免れるには、日頃の食生活に注意しながら、とにかくリスクを重ねないことだ。