脅威はデング熱だけじゃない “蚊”が媒介する危険な感染症

2014年はデング熱で大騒ぎだった(C)日刊ゲンダイ

 ただ、ウエストナイルウイルスは、日本に土着する「日本脳炎」の類似感染症で、日本人はそれらのウイルスに対して一定の抵抗力を持っているため、常時流行地になる可能性は低いといわれている。

 コダカアカイエカが媒介する「日本脳炎」にも気を付けたい。ワクチン接種が義務付けられるようになってからは、毎年数人の発症で抑えられているが、1人の発症につき100人の感染が存在しているという。ワクチンを打つ前の幼児や、ワクチンを打っているが免疫力が落ちてしまった高齢者などは発症の可能性が高い。

 感染すると、高熱、頭痛、嘔吐などの症状に襲われ、急性脳炎を引き起こす。最悪の場合は、後遺症が残ることもある。甘く見ない方がいい。

 何種類も存在する蚊媒介感染症の治療は対症療法のみで、予防接種もない。予防が何よりの対策だ。昼夜問わず、郊外や虫の多い場所へ行く場合は、虫よけスプレーや肌の露出を控えるなど、対策を徹底したい。

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