アレルギーの原因にも…すぐに変えたい“勘違い”な健康習慣

冷えた水や水道の常温水はお勧めできない
冷えた水や水道の常温水はお勧めできない(C)日刊ゲンダイ

 毎朝、コップ一杯の水を飲むといい――。常識だと思っていた健康習慣が体の不調の原因だったということがある。延べ3000人の体質改善に携わった「クリアバランス」代表で「健康な人はコレを選んでいる」(ワニブックス刊)の長尾羊生乎氏は、西洋医学、東洋医学の両面からアレルギー・過敏症などの解消法を研究してきた。“勘違い”健康習慣が、アレルギーを悪化させたり、発症の原因になると警告する。

■人間に必要な菌も殺す除菌スプレー

「ソファや衣服の布用除菌スプレーは重宝しますよね。ウイルスやばい菌から身を守ってくれますが、殺菌作用のある成分は化学物質が原料であることが多いです。一方、本来、人の皮膚にいる菌は感染から身を守り、潤いを閉じ込めてくれるわけです。使い過ぎはお勧めできません。消毒液も同じ。化学物質で手を洗っているようなもので、肌荒れや目が痛くなる人は少なくありません」

 健常者も、頭には入れておくべきだ。

■朝の「コップ一杯の水」はよくない

「人は寝ている間に汗をかくため、起きがけの水分補給は大事です。問題はその温度で、内臓の温度より低い、冷えた水はもちろん、水道の常温水もお勧めできません。体温は平均36.5度前後です。常温水は20度程度。スポーツの後ならまだしも、起床直後の温かい体に体温より低い温度の水を入れると一時的に臓器の温度が下がる。毎日繰り返すと低体温になります。体温が1度下がると、免疫力は30%低下します。免疫力が低ければ、臓器の働きが鈍り、35度台ががん細胞が一番増殖する体温といわれています。低体温の人はがんになりやすいのです。できれば、60度、70度のお湯を飲みたいですね」

 健康のためには熱いくらいの温度の方がいいのだ。

■冷たいお茶の健康効果は疑問

 猛暑の季節、誰もが冷えた水やお茶が手離せない。しかし――。

「緑茶に含まれるカフェインは胃を荒らし、体を冷やします。冷たいお茶は内臓機能を低下させます。特に胃腸が弱い人は控えましょう。カフェインの入っていない麦茶などを温めて飲むのがいいでしょう」。体を冷やさないのが大事だ。

■焼き肉とビールの組み合わせは相性が悪い

「霜降りやカルビなど脂肪分が多いお肉を食べると胃腸に脂の膜ができます。そこに冷えたビールを飲んだらどうなるか。脂肪分が体の中で固まります。すると、老廃物を排泄するための繊毛運動ができず、胃腸の動きを妨げてしまう可能性が。実は、ビールに体を冷やす夏野菜の枝豆や冷ややっこも相性がよくありません。もちろん、体が温まっていれば固まりにくくなりますから、ビールを飲む前に温スープを飲むことをおすすめします」

 ユッケ、野菜サラダ、刺し身など“生モノ”は体を冷やす。同様に注意したい。

■発熱・保温下着は自律神経を乱す

「人には体温調節機能が備わっています。暑いときは体内の熱を外に放ち、寒い冬は体を震えさせることで体を温めます。発熱・保温下着を日常で使うことで、体機能の反応が鈍くなります。冷え性や自律神経が乱れることも。この手の下着は機能性を優先するため化学繊維を原料に作られていることが多い。かぶれの原因にもなります」

 アレルギーや過敏症の子供がいる家庭は覚えておこう。

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