耳の遠い老人の“聞こえ方”が分かる「ジェロトーク」って何?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ポイントは3つだ。まずは、〈ゆっくり話す〉こと。単に聞き取りやすいだけでなく、丁寧な印象になる。

「“極端”に遅いくらいを心がけましょう。NHKのラジオ深夜便が参考になります」(坂本氏)
 甲子園の熱闘が続いているが、打順を告げるウグイス嬢も同じくらいのスピード。かなりゆっくりめだ。

 次に〈頭をきっちり〉と話すこと。おばあちゃんに「今週の週末、温泉に行きましょう」と伝える場合、初めの言葉を意識する。

「こんしゅうの“こ”、しゅうまつの“しゅ”のことです。例えば、“こ”の発音は、(コッ)と(オ)で構成されています。この“こ”をうまく言えれば、お年寄りにも声が聞こえやすい。コールセンター向け講習では、2週間ほどでマスターします」(坂本氏)

 最後はやってはいけないこと。耳元で「おばあちゃん! 水を飲みますか!」とまるで怒鳴っているような人がいるが、〈大声はダメ〉が3つ目になる。

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