水虫で下肢切断も 糖尿病患者・予備軍は夏こそ「フットケア」

たかが水虫と侮ることなかれ(C)日刊ゲンダイ

 フットケアをなおざりにしている患者が多いため、年間7000人が下肢切断になり、その数は増加傾向にある。生活の質維持のためにも、予備群も含め、次に挙げることを今から行動に移すべきだ。

■症状がないから大丈夫…は通用せず

 まずは水虫対策から。水虫には、足白癬(普通の足の水虫)と爪白癬(爪の水虫)がある。かゆみやジュクジュクした炎症がある足白癬と違い、爪白癬は自覚しにくい。爪の白濁や変形があれば爪白癬の疑いあり。

「足白癬だけなら抗真菌薬の塗り薬を使います。スイッチOTC薬といって、処方薬が市販でも買えますが、効力が弱いので、皮膚科医が出す処方薬の方が治りが早い」

 1日1回入浴後、または寝る前に薄く塗り、すり込む。

「かゆいところやジュクジュクしたところだけでは不十分。正常に見える場所でも真菌(水虫菌)が存在するので、靴を履いた時に隠れる場所はくまなく薬を塗ります。両足全体に1日1回外用すると、成人男性なら10日ほどで10グラムチューブ1本を使い切ります。薬が余る人は、塗る回数、量、範囲が狭すぎます」

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