糖尿病や直腸がんも 「夏バテ」ひどければ別の病気を疑うべし

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 一方で、夏は汗をよくかき、水分が失われやすいため、熱中症に陥りやすい。

「暑さで食生活が乱れ、清涼飲料水や缶コーヒーなど糖が入っている飲み物をたくさん飲みがち。だから、夏は血糖コントロールが悪くなりやすい。Aさんは『今年の夏は暑くて何度も熱中症になりかけた』と話していましたが、それは糖尿病が進んでいたからかもしれません」

■暑さに弱いバセドー病

 40代男性のBさんの受診理由は「夏バテがひどい」。細身の体形で、血圧が低く、顔色も悪い。採血すると、貧血だった。「そういえば、下血がある」とBさん。詳細な検査で、直腸がんが見つかった。

 30代女性のCさんは「暑さでフラフラし、だるい」と訴えていた。よく聞くと、以前から貧血気味だという。生理の状態から、婦人科を紹介。貧血は、子宮筋腫の出血によるものだった。

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