真似したい伝承療法

岡山県のパクチードレッシング

岡山県のパクチードレッシング
岡山県のパクチードレッシング(C)日刊ゲンダイ

 独特の香りを持つ野菜として知られる、パクチー(コリアンダー)。東南アジアなどでは定番野菜のひとつであり、国内でも人気が少しずつ高まってきている。

 そのパクチー栽培に力を入れているのが岡山県で、今では同県の新たな伝統野菜になりつつある。

 パクチーを使った加工品もいくつか出ており、中でもユニークなのが、“パクチーのドレッシング”だ。1カ月前にこれを使ったという、大山高志さん(仮名)は大絶賛。

「パクチーの香りはそれほど強くなく、マイルドな味わいです。ゴマ油の香りもよく、辛味もあるので、食欲が湧いてきますね。体の底から元気が出る感じです」

 パクチーは栄養価が高い野菜としても知られる。カリウムを多く含んでおり、余分なナトリウムを排出してくれる。

 日本人に不足しがちだといわれるカルシウムも豊富。また、抗ストレスミネラルの別名を持つマグネシウムが含まれているのも、ありがたい。

 ビタミンB群も含有しており、糖質や脂質の代謝を助けて、疲労の軽減も期待できそうだ。

 パクチーのドレッシングは、サラダはもちろん、野菜や肉などの炒め物にもとてもよく合う。

 中でも、一度お試しいただきたいのが、岡山産パクチーにかけること。独特の香りがやや抑えられた上品な感じのパクチーに、このドレッシングはベストマッチだ。

 パクチーのドレッシングがあれば、どんな料理もヤミツキになるかも。

宮岸洋明

宮岸洋明

1965年、石川県生まれ。出版社勤務後、95年、健康ライターとして独立。以来20年、健康雑誌などで取材・執筆活動を開始。本連載では、世界的な長寿国である日本の伝承料理がテーマ。「健康長寿の秘訣は“食”にあり」をキーワードに、古くから伝えられてきた料理や食材を実食し、その栄養価、食味や調理法を紹介。筆者自身も、約1年前から数々の伝承料理を食べ約20キロのダイエットに成功。メタボを脱出し、健康診断もオールA。