真似したい伝承療法

富山県のバタバタ茶

富山県のバタバタ茶(C)日刊ゲンダイ

 ロースカツを食べながら、実際にバタバタ茶を飲んでみると、たしかに口の中の脂を洗い流してくれるかのよう。バタバタ茶があれば、どれだけ脂っこいものを食べても平気のように思え、ある意味、危険な気がするほどだ。

 富山県では、煮出したバタバタ茶を五郎八茶碗(大きめの飯茶碗)に入れ、茶筅で泡立てて飲むという。塩を耳かき1杯ほど加えると泡立ちがよくなるとか。

 もちろん、泡立てなくてもおいしく飲める。脂肪を気にしている人にとっては、最適なお茶のひとつに違いない。

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宮岸洋明

宮岸洋明

1965年、石川県生まれ。出版社勤務後、95年、健康ライターとして独立。以来20年、健康雑誌などで取材・執筆活動を開始。本連載では、世界的な長寿国である日本の伝承料理がテーマ。「健康長寿の秘訣は“食”にあり」をキーワードに、古くから伝えられてきた料理や食材を実食し、その栄養価、食味や調理法を紹介。筆者自身も、約1年前から数々の伝承料理を食べ約20キロのダイエットに成功。メタボを脱出し、健康診断もオールA。