瀬戸内海に浮かぶ、山口県の祝島。古くから農業が盛んで、中でもビワは島を代表する特産品の1つだ。
ビワの葉は栽培途中で剪定されるが、それを有効利用し、“ビワ茶”が作られている。しかも、祝島のビワは、ほとんどが農薬に頼ることなく作られているから安心だ。
近年、健康によいからと、ビワ茶が注目されているが、祝島では昔から島民の間で飲まれていた。
今では通販などでも入手でき、祝島産のビワ茶ファンは全国に広がっている。1年前、自然食品店でビワ茶を購入して以来、なるべく飲み続けているという、会社員の渡辺修一さんもそのひとり。
「祝島産のビワ茶は、ビワの香りが口に広がり、あとから、ほんのりとした甘味が伝わってきます。また、これを飲むようになってから胃腸の調子がよくなり、夏バテもしなくなりました」
東洋医学的に見ると、ビワの葉には健胃、滋養強壮などの作用があり、暑気あたりにもよいという。マグネシウムやカルシウム、カリウム、亜鉛など、含有ミネラルの種類が豊富な点も見逃せない。
また、サポニンやタンニンが含まれていることも大きなメリットだ。
サポニンは脂質の吸収を抑制し、肥満防止に役立つ。血中の悪玉コレステロールを低下させるので、動脈硬化の予防も期待できそうだ。
タンニンは生活習慣病の元凶といわれる活性酸素の害を抑えてくれる。
まさに、健康を祝ってくれそうな優れた成分が豊富なお茶だ。
真似したい伝承療法