六条大麦の生産量日本一を誇る福井県。それをごはんに混ぜて炊いた「六条大麦のご飯」が福井県の食文化として根付こうとしている。
生活習慣病の予防や、ダイエット効果も大いに期待できるという。
1カ月前からごはんに六条大麦を混ぜて食べている鈴木哲夫さん(45)は疲労感が軽減し、体も少し軽くなったそうだ。
六条大麦は、ビールや焼酎の原料となる二条大麦と比較し、小粒。中には、外皮だけを取り除き、内皮を残したまま丸く研磨したものがあり、食べやすく、体にも大変よいという声が多い。
実際、六条大麦の栄養価はすばらしく、たとえば、食物繊維に関していえば、押し麦の2倍、精白米の35倍も含まれているというから驚きだ。
その食物繊維は血糖値の急激な上昇を防いだり、余分な脂肪などを吸着して体外に排出したり、健康面での貢献度は高い。
また、骨の強化や精神面の安定に役立つカルシウム、余分なナトリウムを排出して血圧を下げるカリウムも豊富。さらに糖質や脂質の代謝を促進するビタミンB群も多い。
米に混ぜて炊くと、プチプチとした食感で味にもアクセントがつく。
ただ、これまでは県外への出荷が主で、地元ではあまり消費されてこなかった。それが、ここ数年で見直され、学校給食にも六条大麦のご飯が出てくるようになった。
健康長寿の県として知られる福井、今後もその評価は続きそうだ。
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