岡山県を代表する伝統食材のひとつが「ままかり」だ。ままかりとはニシン科の小魚のことで、一般名はサッパ。主に酢漬けや寿司にして食べられている。
そのままかりをイタリアン風に仕上げたものが“ままチョビ”だ。岡山県の新たな名物になると期待されている。これが脳などにもよいとなれば、放っておけない。
ままチョビは、ままかりをアンチョビーフィレ風にしたもの。アンチョビーフィレとは、カタクチイワシを塩漬けにして熟成させたもので、イタリア料理でよく利用される。
なぜ、ままかりをイタリアンに? 開発者であるココホレジャパンの浅井克俊さんはこう話す。
「実は、気候がよく文化的な魅力があったので、岡山県にIターンしました。瀬戸内は、ままかりなどイタリアンに適した食材が多いことを発見。しかも、ままかりは料理のバリエーションが少なく、アンチョビーフィレ風にすれば面白くなると思ったのです」
ままチョビの味は、臭みがなくてシャープ。身がしっかりしていて、食感もアクセントとなる。パスタやピザにとても合い、まさに、瀬戸内的イタリアンになりそうだ。
栄養価にもすぐれ、DHAやEPAという不飽和脂肪酸を豊富に含む。DHAは脳細胞を発達、活性化し、記憶力の向上などに役立つといわれている。EPAは血栓の形成を抑え、動脈硬化や高血圧の予防が期待できる。
ままかりといえば、これからはままチョビだ。
真似したい伝承療法