真似したい伝承療法

千葉の醤

千葉の醤(C)日刊ゲンダイ

 醤油の町として知られる千葉県野田市。そこで古くから家庭の味として親しまれているのが、「醤」だ。

 醤とは、例えるならば“食べる醤油”のようなもの。炒った大豆と水に漬けた大麦を混ぜ合わせ、それに種麹や塩などを加え、約1年間の発酵熟成後、完成する。

 日本統合医療学園で働く石川奈穂さんは、野田市の近くで生まれ育ち、醤は身近な存在。

「醤油のような香ばしさで、食感は味噌のような感じ。キュウリにつけて食べたりすれば、酒の肴になります。白いご飯にかけても合いますね」

 醤の歴史は古く、大和朝廷の時代には本格的に造られていたという。体によいことが経験的にわかったので、長く引き継がれてきたのだろう。

 仕事柄、栄養学に詳しい石川さんは、「醤のような発酵食品には植物性乳酸菌が豊富。植物性乳酸菌は胃酸に強いので、生きたまま腸に届きやすく、善玉菌を増やしてくれる。その結果、腸内環境が整い、便通がよくなるなどの変化も出てくるはずです」と太鼓判を押す。

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宮岸洋明

1965年、石川県生まれ。出版社勤務後、95年、健康ライターとして独立。以来20年、健康雑誌などで取材・執筆活動を開始。本連載では、世界的な長寿国である日本の伝承料理がテーマ。「健康長寿の秘訣は“食”にあり」をキーワードに、古くから伝えられてきた料理や食材を実食し、その栄養価、食味や調理法を紹介。筆者自身も、約1年前から数々の伝承料理を食べ約20キロのダイエットに成功。メタボを脱出し、健康診断もオールA。