カツオの一本釣りで知られる宮崎県。この時季、釣りたての初ガツオの刺し身も絶品だろうが、それに負けないほどの味を誇るのが、「カツオ花」だ。
上質のカツオ節にたっぷりのゴマをすり込み、醤油で味を調えたもの。宮崎の漁師町では古くから親しまれ、今ではネット通販などでも購入できる。
都内にある宮崎県のアンテナショップで購入して以来、カツオ花の大ファンになったという会社員の平沼智久さんはこう話す。
「ご飯にかけてもいいし、味噌汁のダシにしてもいい。そのまま酒の肴にもなります。おいしいだけでなく、疲労の回復も早くなりました」
カツオ節の栄養価の最大の特徴は、タンパク質の材料となるアミノ酸が豊富に含まれていること。
人間の体に必要なアミノ酸は20種類あるが、そのうち9種類は体内で合成できず、必須アミノ酸と呼ばれている。必須アミノ酸は食物から取るしかないが、カツオ節はすべての必須アミノ酸をたくさん含んでいるのだ。
必須アミノ酸の働きは多岐にわたり、疲労回復や肝機能の改善、血管の拡張、ストレスの緩和、安眠効果などが挙げられる。
また、カルシウムやカリウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルのほか、ビタミンB群やビタミンE、Dなどのビタミン類も少なくない。
一方、ゴマはコレステロール値を下げるなど、生活習慣病の予防や改善に役立つといわれている。
いろんな料理に使い、健康の花を咲かせたい。
真似したい伝承療法