重大な足のトラブルにも 「ウオノメ」を甘くみてはいけない

軽視するべからず(C)日刊ゲンダイ

 ウオノメそのものが、何らかの病気によって生じているケースは少ない。しかし、原因をハッキリさせなければ、深刻な足のトラブルを招く危険があるという。

「加齢とともに、関節の可動域が狭くなって歩き方が変わったり、足や足の指が変形するなどしてウオノメができる場合もあります。また、ウオノメをかばって歩くことで、ひざや股関節に痛みが出たり、悪化するケースも少なくありません。歩行が困難になる変形性膝関節症につながる人もいるので、軽視してはいけません」

 年をとってから、急にウオノメができた……なんて人は、かかりつけ医に相談して原因を特定し、対処した方がいい。

■下肢切断に至るケースも

 とりわけ、糖尿病や閉塞性動脈硬化症がある人は要注意だ。

「糖尿病や神経障害がある患者さんは、神経にダメージを受けているため、痛みを感じにくくなっています。ウオノメにさらに圧力がかかることで皮膚が損傷し、潰瘍ができるケースもあります。そこに細菌の感染が加わると、蜂窩織炎や骨髄炎を起こす場合もある。また、血流障害がある患者さんは足の末端まで血液が行き届かないため、壊疽を引き起こすリスクが非常に高くなります。それらが重篤化することによって、最悪の場合は下肢切断に至る場合もあります」

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