介護の現場

風呂は毎日でも入りたいけど支払いを思うと諦めています…

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 古川さん夫婦の収入は支給される2人合計の国民年金(月平均13万円)がすべて。預金はほとんどなく、ゆとりのある生活ではない。

 望んでも有料老人ホームの入居などはもってのほか。ただし、月々支払いの費用が安い特養老人ホームは一応、役所から案内パンフをもらっている。

 お風呂は自宅から近い「デイケアサービス」にお願いし、週に平均2回、夫婦交代で送迎バスに乗って老人ホームの施設に向かう。風呂に入り、昼食、簡単な膝、腰などのリハビリ運動を行っている。

 このデイケアの個人負担金が1回1000円(プラス、昼食代が700円)。この8月からは高収入者の個人負担金が、1割から2割に値上がった。

「風呂は毎日でも行きたいけど、夫婦2人ですから、支払いを思うと諦めています」(古川さん)

 厚労省の推計によると、10年後(2025年)には夫婦2人暮らしで65歳以上の世帯主が1.2倍、75歳以上が1.6倍に跳ね上がる。しかも、高齢化社会の対策として国は介護の「在宅化」を奨励しており、古川さん夫婦のような老老介護が避けられない深刻な状況を迎えてしまう。

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