Q
大動脈弁閉鎖不全症で手術が必要だと診断されています。ただ、手術前の検査で慢性硬膜下血腫が発覚し、心臓の前に脳外科による手術を受けましたが、再び血液がたまり始めました。循環器内科の先生からは「いま心臓手術をすれば、合併症を起こすリスクが高い」と言われ、現在も経過観察中です。合併症のリスクを覚悟で手術をしたほうがいいでしょうか。(80歳・男性)
A
硬膜下血腫は、頭蓋骨の下にある硬膜と脳の隙間に血液がたまって、徐々に血腫ができる疾患です。頭部外傷のほか加齢も大きな原因で、頭痛、嘔吐、麻痺、しびれなどの症状が出ます。
大動脈弁閉鎖不全症は、心臓の弁がきちんと閉じなくなって血液の逆流や漏れが生じる疾患です。弁を交換する手術を行う際には、心臓を止めて人工心肺を回すため、「ヘパリン」という血液をサラサラにする薬を大量に使います。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」