今年の2月にインドのバンガロールを訪れ、病院を視察してきたお話の続きです。人口爆発国であるインドの医療や心臓外科のレベルがどの程度のものなのか、実際に自分の目で確かめるために出かけました。
現地では、低所得者向けの病院と富裕層向けの病院の両方を視察。同じ手術を受けた場合、低所得者向けの病院では費用が10万円ですが、富裕層向けの病院では20万円かかります。日本円では10万円の差ですが、インドでは公務員の平均月収が約1万~2万円ほど。10年目の医師の月収が約20万円ですから、患者さんにとっては大きな違いです。
圧倒的に人口が多い低所得者層の方が患者さんの数も多いため、低所得者向けの病院は400床で年間6000件の手術が行われているのに対し、富裕層向けの病院は200床で手術件数は年間250件。患者さんのニーズに合わせて、効率よく医療を行っているなという印象を受けました。これは、今後の日本の医療にとって大いに参考になります。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」