病院によっては、医療収入をアップさせるために治療を推し進める可能性もあります。本当にその患者さんにとってベストな治療法なのか。適応の透明性を高くする必要があります。
現在、緊急治療が必要なケースは別にして、TAVIが適しているのか、手術するべきなのかといった適応は「ハートチーム」と呼ばれるグループで行うのが一般的です。カテーテルを行う循環器内科医、手術を行う心臓外科医、麻酔科医、心臓画像診断専門医など複数の専門家が意見を出し合って、治療法を決めています。
しかし、同じ院内のメンバーで評価を続けていると、「以前も同じようなケースで問題なかったから今回も大丈夫だろう」などと適応が甘くなる危険性があります。
治療適応の透明性をより高めるためには、その病院のハートチームが評価した結果を、改めて他の病院のチームに相談し、「本当にそれが適切かどうか」の第三者評価をもらう手続きを、開始当初だけでなく継続して実施するべきです。他の病院から治療内容の相談があった場合、受けた側はしっかりガイドラインと照らし合わせ、問題ないかどうかの判断をきちんと下すので、評価を甘くすることはないでしょう。
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