また、本当にカテーテル治療が必要かどうかセカンドオピニオンが必要な患者さんに対し、安易に実施している病院があるのも事実です。心臓病患者の治療を選択する際、いちばん大事なのは「自覚症状」と「スクリーニング検査」です。
たとえば、患者さんに胸痛や息切れといった症状があり、レントゲン、心電図、心エコーなどの検査をした結果、すでに心筋梗塞を起こしたような痕が見られる。症状や検査データもそれを裏付けているといったケースであれば、自覚症状が軽くてもカテーテル治療を急いで行った方がいいでしょう。
しかし、検査の数値がノーマルの範囲なのに、少し胸が痛かったり息苦しいというだけで、すぐにカテーテル治療を実施するのは問題があると思います。このような患者さんの中には血圧コントロールだけで案外、ケロッと改善する人も多いからです。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」