患者さんの状態によっては内科治療が最適なケースもありますが、思い切って早めに手術をした方が、安心して仕事や家庭に復帰できるケースもあります。参考までに、心臓病の手術が必要になってくるケースは、9割が何らかの自覚症状が出た段階です。胸痛、息切れ、呼吸困難、周囲の歩行速度についていけないといった症状があれば、手術適応ゾーンに入ったと考えてください。
診断を受けた循環器内科だけでは不安だったり、治療法に迷っている場合は、重症にならないうちに「セカンドオピニオン」を受けることも大切です。
セカンドオピニオンを受けるときは、それまでの自分の担当医から病状の経過や治療方針などが書かれた診療情報提供書や検査結果などを出してもらう必要があります。担当医に遠慮してセカンドオピニオンを躊躇してしまう患者さんもいるようですが、近年ではセカンドオピニオンを受けることが当たり前になってきているので、気兼ねすることはありません。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」