仮に抗がん剤を受けていたら、吐き気や倦怠感、食欲不振などで「生活の質」はガクンと落ちたはずで、亡くなる直前までの舞台はかなわなかったでしょう。亡くなる前日は、夫のサプライズ誕生パーティーを計画していたそうですが、そんな気力も生まれなかったはず。余命宣告を超えて最期まで前向きに生きられたのは彼女らしい闘病姿勢ゆえだと思います。
中川恵一・東大医学部付属病院放射線科准教授
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁