「会津を代表する伝承料理のひとつで、頭にも体にもいいのが、“ニシンの山椒漬け”です」と話すのは、福島県会津若松市の会社員、長堀和明さん(52)。
「昔はどこの家にもニシンを漬けるための“ニシン鉢”があり、家庭でも人気メニューでした」
作り方は簡単。タッパーなどに身欠きニシンと山椒の葉を交互に重ね、醤油やみりん、酢、酒などを合わせた調味料を入れ、冷蔵庫で1週間ほど漬ければ出来上がり。
食べてみると、山椒の風味がよく、ニシンのウマ味も申し分なし。酒の肴にもおかずにもなる。
栄養価も侮れず、ニシンにはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった必須脂肪酸が豊富に含まれている。
DHAは脳の神経細胞に分布し、特に記憶や学習をつかさどる海馬に多く集まっている。そのため、脳の働きと深く関係している成分だといわれている。
真似したい伝承療法