「夜中に足がしょっちゅうつります」
42歳のSさんからの相談です。「心臓がつらなくてよかったね」と冗談を言った後、「お酒を飲み過ぎた日でしょう?」と言うと、どうしてわかったのかと不思議そうな顔をされました。
足がつる原因はいくつかありますが、特にビジネスマンは、毎日のお酒が関係していることが多いです。
それは、アルコールで失うミネラルに関係があります。たとえばコップ1杯のビールを飲むと、その2~3杯分のおしっこが出るといわれています。利尿作用が強いため、大切なミネラル分が排出されてしまうのです。その最たるものが、カルシウム、マグネシウム、カリウムです。
中でもカルシウムは、筋肉の伸び縮みや、朝、副交感から交感神経へのスイッチの切り替え時に活躍する大切な栄養素。朝方、運動もしていないのに足がつるのは、このカルシウムが不足していることを示します。
詳しく説明しましょう。体内はカルシウムの不足を知ると、骨から多めにカルシウム貯金を下ろし、血液や細胞に送ります。その分、骨がもろくなり、将来の骨粗しょう症のリスクを高めます。さらに、心臓も筋肉ですから、「心臓がつる=正常に働かない」ということも起こりうる。これは、かなり危険なサインなのです。
お酒と一緒に、チーズ、シラスたっぷりのサラダ、タタミイワシ、シシャモなどミネラル豊富なつまみを食べましょう。特にチーズや小魚などは、吸収の良いカルシウムなのでお勧めです。加えて、寝る前に牛乳を1杯飲んで、カルシウムの補給をすると、眠りの質も高められ、よりグッドです。
サラリーマンのパワーup 食で不調を撃退する