保険適用拡大でも喜べず…「禁煙治療薬」はこんなに危険

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 禁煙するのは世の流れとあって、厚労省は禁煙治療の保険適用を拡大しようとしている。これまでの対象は、「1日の喫煙本数」と「喫煙年数」を掛けて計算した数値が200以上に限られていたが、この条件を外すという。厚労省の諮問機関・中央社会保険医療協議会で議論され、早ければ来年度にも実現する見通しだ。

「条件式による選別は、喫煙年数が長い中高年やヘビースモーカーには有利ですが、1日の喫煙本数が少ない人や未成年を含む若年者は不利になります。しかし、保険適用から外れる人もニコチン依存になりやすく、やがてたばこによる健康被害を招くのです。そこで、条件を外して、保険適用を拡大すれば、厚労省の一時的な医療費負担は増えますが、将来的には肺がんや脳卒中、心筋梗塞などに伴う医療費が減る。厚労省は、そんな考えから、禁煙治療の保険適用拡大を検討しているのです」(厚労省関係者)

 禁煙補助薬にはニコチンを含む貼り薬ニコチンパッチと、ニコチンを含まない飲み薬バレニクリンがあるが、問題はバレニクリンだ。米国では「重篤副作用件数ワースト1位」になったこともある危険な薬なのだ。

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