独白 愉快な“病人”たち

タレント・女優 長谷直美さん(58) 大腸がん

長谷直美さん(C)日刊ゲンダイ

 幸運にも、がんの根が張ってなくて、転移もないタイプだったので、腹腔鏡による切除手術で済ますことができ、傷も少なく、痛みもなく終わりました。

 おかげで、手術が終わってすぐお腹がすいちゃって。1日3万円もする入院費だってもったいないから、5日で退院させてもらいました。食べちゃいけない食べ物の注意はありましたが、抗がん剤治療も受けずに済み、どこも問題なし。報道を見たみなさんに心配されましたが、私の場合は病状がほんと軽かった。私的には、盲腸よりも軽いくらい。

 実は渡仏したばかりの妊娠6カ月の頃、痔で病院に行ったら、麻酔もせずに患部を切り取られたことがあるのです。あのときの方が痛かった。フランスって、簡単な外科手術でも専門の麻酔医を頼まないといけないんです。私がかかったドクターはそれを省略して麻酔ナシでいきなり始めた。もう、患部をえぐりとられたときの激痛ったら……、あれほどの痛みはなかったですね。

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