患者申出療法とは、治験・先進医療・保険適用外使用などの患者条件を緩和し、より多くの患者に門戸を開くことを目的としています。また、それによって薬や先進医療の評価期間を短縮し、できるだけ早く承認することを目的としています。
ただし、薬代は製薬会社ではなく、患者が負担します(先進医療の場合はすでに患者が負担しているので変わりありません)。
とはいえ、あくまでも“人体実験”ですから、安全性の確保が最優先。そのため国から指定された少数の病院で、まず患者の申し出に応じた治療計画を立て、次に安全性と効果を検討し、実施の可否を判定することになっています。
(医療ジャーナリスト・やなぎひさし)
医療用語基礎知識