脳梗塞を予防するには、首の動脈である頚動脈の状態を知る検査を定期的に受けることが大切です。血管にしなやかさがなくなれば、血液をスムーズに送り出すことが困難になり、脳や心臓などに負担をかけるからです。
硬くなった血管の内側はもろくなり、コレステロールなどが固まったこぶ(粥腫)ができます。その結果、血管を狭くしたり、はがれた粥腫が血管を詰まらせたりします。
実際、頚動脈の平均血管壁が0.9ミリ以上厚くなったり、厚み1.1ミリ以上の隆起(プラーク)が増えたりすると、脳梗塞や脳卒中のリスクが高まることがわかっています。
頚動脈の狭窄が進むと手足のまひなどの神経症状が一時的に起こり、自然に回復する「一過性脳虚血発作」(TIA)や、症状が継続する“ホンモノ”の脳梗塞が起こる危険性が高まります。
では、頚動脈の動脈硬化がわかった場合、どのような治療を行えばいいのでしょう。
しなやかな血管が命を守る