独白 愉快な“病人”たち

タレント 麻木久仁子(52)さん 乳がん ㊦

麻木久仁子さん(C)日刊ゲンダイ

 4年前、脳梗塞に。その後、婦人科系を含めた定期健診で思ってもいなかったことを医師から告げられた。

 乳がんの検査で呼び出され、紹介先が「国立がん研究センター」だというので私も驚きました。自覚症状はゼロ。痛みもしこりもありませんでした。でも、それなりの確証をもっていなければ先生もがんセンターを紹介しないはず。紹介状を書いていただきながら、「ああ、私はがんなんだな」と思いました。

 先生も70~80%は確信があったんじゃないでしょうか。でも、「がんなんですか?」と問うと、「左は乳腺症かもしれないけど、右は……」と。確定診断が出るまでは、「がん」と言い切ることはありませんでした。

 国立がん研究センターで調べると、左右両方の乳房にがんがありました。まだ初期で、乳腺の中にある状態。これが破裂すると「浸潤」と言って乳腺に根を生やし、乳房にしこりをつくるのですが、その前段階でした。

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