愉快な“病人”たち

元衆院議員 与謝野馨さん(76) 下咽頭がん ㊤

与謝野馨さん(C)日刊ゲンダイ

 国会の合間に抗がん剤治療。バレないように通院時の名前は偽名、治療費はすべて自費。当時は健康保険で1割のところを全額だから、治療費もかなりかかりましたね。

 副作用で握力がなくなり、ゴルフ場でクラブを飛ばすこともありました。食事は、仕事柄ほぼ会食。妻にも言わなかったので、家の食生活も変えなかった。その後のがんの時も今も、食は変えてはいません。年のせいで食べる量はやや減りましたが、食が細ると意志も弱る。強い意志を持つために食はしっかり取るようにしています。がんのことを鬱々と考える暇なんてありませんでした。

 その後、49歳で悪性リンパ腫が再発した時は、抗がん剤治療でひどい吐き気に襲われたこともありました。治療前に30万円以上もするカツラを作らされたけど、自分では「治療をしても毛も抜けない」と過信していた。すると3週間後に突然毛が抜けてね。カツラのお世話にもなった。

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