愉快な“病人”たち

元衆院議員 与謝野馨さん(76) 下咽頭がん ㊤

与謝野馨さん(C)日刊ゲンダイ

 以来、62歳で直腸がん、63歳で前立腺がん、68歳で下咽頭がんとがん続き。抗がん剤治療、放射線治療、ホルモン療法……。がん治療と副作用はかなり体験していると思いますね。

 そんながん治療の中でも一番つらかったのは、麻生内閣で財務大臣を務めていた2009年ごろ。前立腺がん治療の後遺症で、尿管が詰まる膀胱炎。膀胱の内壁が傷ついて出血し、血がゲル状になってはがれ落ち、尿管を詰まらせる。尿で押し出せないと、2~3時間で七転八倒の苦しみがやってくる。緊急で病院に駆け込み、尿管に管を通して医師に詰まりを取ってもらわないといけない。財務大臣としてG20でイギリスに行った時は麻生総理にお願いして、医師を同行させてもらうほどでした。

 膀胱の出血を止める手術をした翌日、脊髄に術後の麻酔の入った袋を背負って選挙初日の街頭演説で倒れ、「脱水症状を起こした」とごまかしたこともありました。

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