愉快な“病人”たち

漫画家 まつもと泉さん(55) 脳脊髄液減少症 ㊤

まつもと泉さん(C)日刊ゲンダイ

自分が脳脊髄液減少症だと判明するまでに5年。病名が分かったとき「やっと病名が分かった!」と安堵した気持ちでした。同じ病気の方たちの中にはその場で泣き崩れる人もいるそうです。原因が分かれば治療もできる。病名が判明すること自体が光明に感じるほど、道に迷うのがこの病気だと思うのです。

 1999年の春先、新しい連載のためにロケハンを兼ねて長期で伊豆に行きました。自宅に戻ってから、ハードスケジュールがたたったのか、急に全身が痒くなり仕事にならない。「環状紅斑」という円形の湿疹ができ、同時に今まで体験したことのない気分の悪さ、異常な頭痛、肩や首の痛みと、ありとあらゆる不定愁訴に襲われて、机に向かっていられなくなりました。

 皮膚科を受診しても治らず、まず疑ったのはハウスダスト。事務所をシックハウス対策済みの新築マンションに転居し、痒みはやや落ち着きましたが、それでも机に向かっていられない。かぶとをかぶって締めつけられるようなひどい頭痛に悩まされ、方々の病院に行き、MRIやCTで調べても、何も異常はないと言われる。

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