その結果、1日に7時間を超える睡眠時間を有していた人に比べ、5時間未満では4.5倍、5~6時間では4.25倍、風邪にかかるリスクが高かったと報告されています。6時間を超える睡眠時間では明確な差はありませんでした。
この研究では被験者を睡眠時間が長い人、短い人にランダム(無作為)に振り分けているわけではないので、睡眠時間が短い人に、もともと風邪にかかりやすい人が多かったという可能性はあります。しかしながら、睡眠不足にはさまざまな有害報告もあり、できれば食事などに気をつけるのと同じように睡眠不足にも注意したいところです。
▽あおしま・しゅういち 2004年、城西大薬学部卒。薬剤師。保険薬局管理薬剤師、学術担当を経て12年から医療法人「徳仁会 中野病院」に勤務。
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